前回記事のOpenWrtの設定について。
ゴールとしてはラズパイ4をルーターとして稼働させ
iijmioひかりで無料オプションで提供されているIPoEを利用したIPv6接続と
IPv4 over IPv6にDS-Lite(Transix)を使えるようにし、将来を見越して
PPPoEでのアクセス設定も残すというところまでやっています。
Contents
前提
- ラズパイ4にOpenWrt(24.10.0)がインストールされていること
- USB LANアダプタ及びドライバがインストールされて認識されていること
- 日本語化済み
- sshで192.168.1.1で接続可能なこと(PCが同一ネットワークに接続されていること)
- ラズパイ内蔵NICがeth0(LAN),USBアダプタがeth1(WAN)
ルートテーブル追加
sshでopenwrtに接続し、ルートテーブルにpppoeとdsliteの定義を追加し再起動
echo "200 pppoe" >> /etc/iproute2/rt_tables
echo "201 dslite" >> /etc/iproute2/rt_tables
reboot
ファイアウォールゾーンの追加
PCからopenwrtのweb画面にログインし、
ネットワーク⇒ファイアウォール⇒画面下部ゾーン【追加】から
PPPoEとDSLITEを作成
設定値は以下参照

インターフェース設定
ネットワーク⇒インターフェース画面にて設定を行う
LANの設定
lanの編集をクリック
・一般設定
※IPv4インターフェース・IPv4ブロードキャストは空欄

・詳細設定(変更箇所のみ)
※カスタムDNSはプロバイダ発行か好きなものを設定

・ファイアウォール設定

・DHCPサーバー
一般設定

詳細設定

IPv6設定

保存
PPPoEインターフェースの追加
インターフェースを新規作成
- 名前:PPPOE
- プロトコル:PPPoE
- デバイス:eth1
ユーザー名・パスワードはプロバイダから送られてきたものを設定
ブート時に起動のチェックは外しています(主にDS-Liteを使用するため)

詳細設定:画面が長いので変更点のみ列挙
- MTUを上書き:1454
- ピアから通知されたDNSサーバーを使用:なし
- IPv4 ルーティングテーブルのオーバーライド:pppoe
ファイアウォール設定

DHCPサーバー

保存
DSLITEインターフェースの追加
インターフェースを新規作成
- 名前:DSLITE
- プロトコル:Dual-Stack Lite (RFC6333)
- ブート時に起動:チェック
- DS-Lite AFTRアドレス:Transix(Japan Only)
- ローカルIPv6アドレス:空欄

詳細設定

ファイアウォール

DHCPサーバー

保存
WAN6の設定
WAN6の編集をクリック
※WAN6が無い場合は新規作成
一般設定

ファイアウォール設定

DHCPサーバー
一般設定

IPv6設定

保存
設定保存
ネットワークの設定画面で「保存&適用」をクリックすると
だいたいこんな感じ

ルーティングの設定
しなくてもいいかもしれないけど一応設定
ネットワーク⇒ルーティング⇒IPv4ルール

設定したら保存&運用
動作確認
ONUからのLANケーブルをUSBアダプタに、
内蔵LANからは宅内ハブやPCに接続。

接続したPCがDHCPでIPアドレスが取得でき、
IPv6、IPv4両方で通信できれば完了
下記速度測定をやるとわかりやすい

終わりに
若干手まどったところはありましたが
それほど難しいことも無く設定は完了
入れ替え前と比べて速度が2倍以上になったので満足しています。
ラズパイはルーターに使うにはかなり高性能みたいですね。
【入れ替え前】
- IPv6 DL:180Mbps UL:320Mbps
- IPv4 DL:190Mbps UL:305Mbps
【入れ替え後】
- IPv6 DL:439Mbps UL:667Mbps
- IPv4 DL:436Mbps UL:635Mbps

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